振り子式車両
カテゴリ: 新幹線・車両技術
カーブを通過する際に、車体を内側に傾けることで遠心力を緩和し、速度を落とさずに通過できるようにした車両です。 山間部などカーブの多い路線での速達性を高めるために開発されました。 近年では、空気バネの圧力を制御して車体を傾斜させる「車体傾斜装置」が主流になりつつあります。
「酔いやすい?」振り子の制御技術
初期の「自然振り子式」は、遠心力任せに車体が傾くため、カーブに入ってからカクンと傾いたり、カーブが終わっても揺れ戻しがあったりして、「振り子酔い」をする乗客が続出しました。「特急しなの」などは特に有名でした。 これを解消するために開発されたのが、「制御付き振り子」です。 路線のカーブ情報をあらかじめマップデータとして持ち、AIのような制御装置が「ここからカーブが始まる」という正確なタイミングでアクチュエーターを作動させ、滑らかに車体を傾けます。 最新の車両では、ほとんど違和感を感じないレベルまで制御が洗練されています。
メンテナンスコストと衰退
振り子式車両は構造が複雑で、メンテナンスに多大なコストと手間がかかります。 そのため、JR各社はより構造が単純な「車体傾斜装置(空気バネ式)」への置き換えを進めており、純粋な振り子式車両の新造は減っています。 「381系」などの国鉄時代の名車が引退していく背景には、こうした維持管理の事情もあります。
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